自動化、機械化に向けた取り組み

慢性的な人手不足の問題を抱える物流業界におきましては、作業の機械化やAIの導入による省人化の取り組みは必要不可欠であり、当社グループにおきましても、既にWMS（倉庫管理システム）の導入による庫内業務の効率化や、自動ラック倉庫、背面自動ラック倉庫の導入による作業の自動化に取り組んでおります。

背面自動ラック倉庫につきましては、商品ごとに設けられた専用間口へ、クレーンが自動で商品入れ替えを行うため、フォークリフト作業の必要がなく、省人化や省スペース化を図っております。ピッキング作業員は、ピッキングリストに表示されるロケーション番号を基に該当商品の間口へ向かうことができるため、商品探索の時間が大幅に短縮される仕組みとなっており、作業の効率化を実現しております。

また、自動倉庫ピッキングステーションへは、自動アームでピッキング作業を行うピックロボットの導入を検討しており、省人化の促進やパレット化による輸送効率の向上を目指しております。

これまでホワイトボードで共有していた配車計画や行動予定表につきましても、デジタルホワイトボードの導入により、外出先からのスマートフォンによる配車確認や、PCによる計画変更時の入力、納品先別注意点や伝達事項の画面上での即時展開が可能となっており、事務員と乗務員の間に発生する確認作業の削減や変更時にかかる作業の効率化にも役立っております。

なお、東西に配置された受注業務を行う事務センターにおきましては、転送計画システムの導入により需給代行業務や生産需給代行業務の精度向上を実現させておりますが、こちらにつきましても将来的にはAIを活用することでその精度をさらに高め、廃棄商品の削減にも貢献できるよう検討を深めてまいります。

持続可能な物流事業の構築に向けた取り組み

当社グループはTC事業・DC事業における各主要拠点の狭隘化解消に向けた物流施設の増築や、新規拠点の開設などの新たなインフラ整備に積極的に取り組むことで、既存業務の効率化と新規顧客の獲得を行っております。

また、CO2排出削減と労働力不足対策の両面に資するRORO船を使用したモーダルシフトへの取り組みや、医薬品や化学工業品など、食品以外の幅広い商材を取り扱う物流事業の拡大により、物流機能の多様化を推進するとともに新たな成長ステージの確立を実現してまいります。

今後も自然冷媒を用いた冷凍機や自動倉庫システムの導入、EVトラック・FCVトラックの導入検証など、環境問題に対応した設備投資や事業運営を行い、持続可能な物流事業の構築に取り組んでまいります。